帯状疱疹(ヘルペス)・帯状疱疹後神経痛の治療
帯状疱疹は、水痘ウイルスによる皮膚炎で、赤い発疹と水ぶくれができ、痛みを伴なうのが特徴です。水痘(みずぼうそう)に一度かかると、ウィルスが脊髄神経節に残り、体力や免疫力が低下した時に、ある神経に沿ってウィルスが拡がり、皮膚表面にも症状が出現してくるとされています。通常片側性で、左右両側性に症状が出現することはまずありません。神経領域以外に水痘(みずぼうそう)と同じ様な発疹が出現した場合には、入院治療が必要となることもあります。
乳幼児・その他の水痘(みずぼうそう)の既往がない人には、皮膚と皮膚の接触感染に注意が必要です。
治療
抗ウイルス薬による治療を行います。しかし、この薬はウイルスの増殖を抑制するもので、治療開始しても2~3日は症状が拡がることがあります。早ければ3~4日で峠を越し、1週間ほどで治癒しますが、安静にして体力を回復することも重要です。
当院では2020年12月から帯状疱疹予防目的での水痘ワクチン予防接種ができるようになりました。ご希望の方は受付でお尋ねください。
(2014年10月から我国でも乳幼児に水痘ワクチンの2回接種が定期接種として行われるようになり、水痘に罹患する患者数が減少しました。しかし、このことで水痘ウィルスに接する機会も減少してしまい、水痘に罹患した事のある患者さんのウィルスに対する免疫力が賦活化されにくくなってしまったため、帯状疱疹(水痘ウィルスが原因)を発症する患者さんの数が増えてきています。特に50歳以上の高齢者に発症すると、帯状疱疹後神経痛などの後遺症に悩まされることも多いため、水痘ワクチン接種で予防すると良いかと思います。)